
小児近視抑制治療
小児近視抑制治療
当院では、小児近視抑制治療にも力を入れております。近年、スマートフォンやタブレットの使用時間が増え、子どもの近視が増加していると言われています。近視が進行すると、将来的に強度近視となり、様々な眼の病気のリスクが高まることも知られています。当院では、お子さまの目の健康を守るために、近視の進行を抑える治療を行っています。お子さまの視力について気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
小児近視抑制治療は、成長期の子どもに進行しやすい近視(屈折異常)をできるだけ抑えるための治療です。近視は遺伝的要因に加え、長時間の近方作業や屋外活動の不足などの環境要因も影響します。治療法には、低濃度アトロピン点眼薬、オルソケラトロジー(特殊なハードコンタクトレンズ)、多焦点ソフトコンタクトレンズ、生活習慣の改善などがあります。
小児の近視は、遺伝的要因と環境要因の両方が関係しています。
両親が近視の場合、子どもも近視になりやすい傾向があります。特に両親ともに近視の場合、そのリスクはさらに高まります。
長時間のスマートフォンやタブレットの使用、読書や勉強などの近方作業の増加、屋外活動の不足が近視を進行させる要因となります。特に日光を浴びる機会が少ないと、近視が進行しやすいことが分かっています。
近視の進行を抑制する働きを持つと言われているERG1遺伝子を活性化するものにクロセチンという成分があります。クロセチンはクチナシの果実やサフランに含有される黄色の天然色素です。クロセチンの内服により、近視の進行が約20%程度抑制されたというデータがあります。クロセチンが含有されたサプリメントにはロートクリアビジョンジュニア(チュアブルタイプでブルーベリー味、1日2粒、クロセチン2.5mg含有)やロートクリアビジョンジュニアEX(カプセルタイプ、1日1粒、クロセチン7.5mg含有)があります。
費用 | 3,240円 |
---|
アトロピン点眼薬には近視の進行を抑制する効果があることが知られています。低濃度にすることで、副作用も軽減でき現在0.01%と0.025%の2種類が販売されておりますが、当院では、近視進行抑制効果の高い0.025%のみ取り扱っております。使用方法は、就寝前に1回点眼していただくだけであり、成長期の間は治療を継続することが望ましいと言われています。この点眼はあくまでも近視の進行を緩やかにすることが目的であり、裸眼の視力が回復したり近視が治ったりするものではありません。
当院では初めて処方した際には1ヶ月後に再診していただき、問題なく使用できているか、アレルギーが出ていないかを確認させていただきます。問題なければ3ヶ月毎に再診していただき、屈折や眼軸長を検査していきます。以前はマイオピン点眼が主流でしたが、2025年4月にリジュセアミニ点眼液0.025%が国内承認されたため、当院ではリジュセアミニ点眼液0.025%のみ取り扱っております。
費用 | 4,380円 |
---|
オルソケラトロジーは内側に特殊なデザインが施されたハードコンタクトレンズです。夜間就寝中に装用することで角膜形状が平らに矯正されます。それにより、裸眼視力の向上が見られ、かつ近視の進行を抑制することが知られています。
オルソケラトロジーの適応はガイドラインで-4.00D以下の近視と-1.5D以下の乱視とされています。当院ではガイドラインに則り処方をしているため、近視が強いとオルソケラトロジーの対象外になることがあります。興味がある方は一度ご相談ください。
医師の診察
近視や乱視の度数を検査後、オルソケラトロジーの適応があるかどうか診察します。
視力検査
後日、調節麻痺剤を使用し視力検査を行い、初診時の近視・乱視の度数と大きな乖離がないか確認します。調節麻痺剤を使用すると1-2日瞳孔が開き、眩しさ・見えづらさが続きます。お休みの前の日に検査することをお勧めします。
適応検査
さらに後日、適応検査を行います。当日は各種検査後、テストレンズを装用し、フィッティングを確認、院内で数十分目を閉じていただきます。その後視力の変化を確認します。適応検査で問題がなければ装用練習を行い、ご自身の目に合ったレンズを発注し後日受け取りに来ていただき、治療開始です。
定期検診
治療開始後、2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後受診していただき、問題がなければ3ヶ月毎に定期検診を行います。
また、自由診療の対象である「近視」に対して自由診療(保険外診療)と保険診療を併用することは混合診療と言われ、禁止されています。例として、近視進行抑制の点眼治療をされている方が、自由診療の対象である「近視」に関わる検査・診察を保険診療で行い、点眼処方のみ自由診療で行うことは混合診療にあたり、禁止されています。当院ではこのような混合診療は行なっておらず、検査代・診察代等、自由診療の際に必要な料金は全て下記に明示しております。
上記をご理解・ご了承の上、治療開始をご検討ください。
受診時の視力検査で近視が見つかり、同日に近視進行抑制治療を希望された場合にはその日の検査・診察は全て自由診療として取り扱われるため検査代・診察代がかかります。また同日に開始できる近視抑制進行治療は低濃度アトロピン点眼のみですので、点眼処方代もかかります。
自由診療の対象である「近視」と関係のないアレルギー性結膜炎に対しては、同日に保険診療としての診療が可能です。ただしこの場合も近視進行抑制治療に関する視力検査や診察は自由診療の範囲であるため、検査・診察代がかかります。アレルギー性結膜炎に関する処方箋料や初再診料に関しては保険診療となるため、東京都では18歳未満のお子様の自己負担分は発生しません。
自由診療の対象である「近視」と同一の疾患の治療と考えられるため全て自由診療として取り扱われます。近視進行抑制治療の定期検診と日を分けた場合でも同様に自由診療として取り扱われるため、眼鏡処方代/コンタクトレンズ処方代・診察代がかかります。
自由診療に関連する症状・疾患の場合には全て自由診療として扱うため、検査・診察代・点眼処方代・点眼代がかかります。
視力検査代 | 1,100円 |
---|---|
眼軸測定代 | 1,100円 |
眼圧検査代 | 550円 |
診察代 | 1,100円 |
点眼処方代 | 550円 |
眼鏡処方代(視力検査込み) | 2,500円 |
コンタクトレンズ処方代 (視力検査込み) |
2,500円 |
リジュセアミニ | 4,380円 |
---|
適応検査 | 5,500円 |
---|
片目 | 50,000円 |
---|---|
両目 | 100,000円 |
片目 | 88,000円 |
---|---|
両目 | 176,000円 (6ヶ月間の診察代/洗浄液代+ケース代付き) |
7ヶ月目以降 | 1回検査・診察代(ケース代込み)3,300円+洗浄液代 |
2年目以降 | 1回検査・診察代(ケース代込み)3,300円+洗浄液代 |
レンズ再作成代 | 44,000円 |
※オルソケラトロジーは高度医療機器を使用する治療のため、クーリングオフの対象外です。本契約後に中止をご希望された場合、レンズを返却いただき、3ヶ月以内であれば片目20,000円両目40,000円をご返金いたします。
レンズの新規処方時に限り、3ヶ月以内に1回可能
レンズの新規処方時より1年以内に1回のみ可能(破損したレンズと交換になりますので必ずお持ちください)
新規購入となります
オルソケラトロジーに関する定期検診は、当院でオルソケラトロジーを始めた方のみとさせていただいております。
当院での経過観察をご希望の方は、現在お使いのオルソケラトロジーを2週間外していただいた状態で適応検査から行い新規処方での対応となりますのでご了承ください。
TOP